
親子連れと鳩の休日――ほっこりしつつも考えた「エサやり問題」
休日の公園で見た心温まる光景
休日、ちょっとそこまでと出かけた近所の公園で、私はふと立ち止まりました。小さな子どもとお父さんでしょうか。二人が、楽しそうに鳩にパンくずを投げていたのです。
子どもの笑顔は本当にキラキラしていて、それを見守る大人のまなざしも穏やかでした。ああ、なんて微笑ましい光景なんだろうと、自然に頬がゆるみます。
でも、ふと心のどこかに引っかかるものがありました。鳩にエサをあげる行為――これは、実は問題視されていることでもあるんです。
鳩にエサをあげると、どんなことが起きる?
一見、優しい行為のように思える鳩へのエサやり。でも、それが引き起こす問題も多いのです。
- 健康被害:パンやお菓子など人間の食べ物は、鳩にとって栄養バランスが悪く、健康を害する恐れがあります。
- 人間への依存:人からのエサに慣れると、自ら餌を探さなくなり、野生としての力を失います。
- 糞害(ふんがい):鳩が多く集まることで、ベンチや遊具などが汚れ、衛生環境が悪化します。
- 繁殖の過多:エサが豊富だと鳩の繁殖が過剰になり、地域の生態系バランスが崩れることも。
このように、良かれと思った行動が、思わぬ悪影響を及ぼすことがあるのです。
「やさしさ」と「ルール」の狭間で
だけど、私が見た親子の行動を、頭ごなしに「いけません」とは言いたくありません。子どもにとって、あの体験はきっと貴重なひとときだったと思います。
動物とのふれあい、自然との交流――その原点を育む時間を「禁止」の一言で奪ってしまうのは、あまりに味気ない。
ではどうしたらいいのか。
私は思います。「やさしさ」や「思いやり」の気持ちを、そのままに、でも行動の仕方を少し変えていけたら理想じゃないかと。
鳩と人間の距離感、ちょっと考えてみた
例えば、地域によっては「鳩へのエサやりはご遠慮ください」といった看板をよく見かけます。これにはちゃんと理由があります。
でもそれを一方的に押し付けるのではなく、親子で一緒に「なぜ?」と考えてみる機会にしてほしいと思います。
- 観察するだけでも学びになる
- 写真を撮って後で図鑑で調べる
- 鳩の行動を観察して絵に描いてみる
こんな風に、エサをあげる以外の方法でも、自然とふれあうことはできます。
親子の思い出と地域の未来のために
鳩もまた、この地域に暮らす「いのち」です。そして親子もまた、未来を築いていく存在です。
誰かを咎めるのではなく、思いやりを持ちながら「共に生きる」ためにできることを考えていく。そんな姿勢が、これからの社会には大切だと思います。
私が休日に見かけたあの親子連れ――その光景は、いまも記憶に残っています。優しい気持ちと、ほんの少しの気づきと工夫で、もっと素敵な時間を過ごせるんじゃないかな。
そんな思いを胸に、今日もまた、穏やかな休日を過ごしたいと思いました。
あとがき
今回のブログでは、鳩にエサをあげるという何気ない行動をきっかけに、公共空間での共生の在り方について考えてみました。小さな出来事にも、大切な学びが詰まっているものですね。
あなたの街では、鳩との付き合い方、どうなっていますか?